パリダカ壮行会

昨年のBTOUと今年のファラオでご一緒した桐島ローランドさんがいよいよパリダカに参戦することになりその壮行会のご招待を受けたので行ってきた。

場所は芝浦の某所。

いくまでは内々だけの会だと思っていたら行ってビックリ、とても華やかなパーティーだった。

おしゃれな会場に有名人もちらほら。
なんかぼくには場違いのような・・・・

でも会場のスクリーンにファラオのビデオが流されると、ついこの前なのに懐かしく感じてしまった。

桐島さんは12月26日に日本を発ちフランスに向かうそうだ。いや〜羨ましい。
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司会は元フジTVの千野アナウンサー、以前からの友人だそうだ。


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展示してあった91年のパリダカ優勝マシン

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とにかくお洒落な会場(それにしてもひどいピンボケ)
懐かしいラリー関係者とも久しぶりの対面ができた。

コード’5555’(最終版)

(前回の続き)


「Finish(終わりだ)」
「このGPSはもうもとには戻らない。」
スタッフは両手を広げながらそういった。


どういうことなんだ、なにが終わりなんだ。
まだ何も理解できず呆然としながらスタッフの説明を受けた


「いいか、おまえが入れたコード5555はエマージェンシーコードだ!それによって表示されるルートは別に今日のコースを表示するのではなくその時点から最短の脱出ルートを表示するのだ。
しかもこのコードを解除することはできず、もうこのGPSは使えない。」


なんというこだ。
言っていることが直ぐには信じられなかった。
何度も「本当なのか?」と聞いても帰ってくる言葉は同じであった。
事前に聞いていたことと違うじゃないか。


なぜ5555を入れたのだと聞かれたので、訳を話すと
そのスタッフに同情されたが、いまさらどうにもならない。
どおりでウェイクポイント名がSOSとついてたわけだ。


しかし、エマージェンシーコードと言うことは失格になるのでは?
「大丈夫だ、1回ならペナリティだけでまだ走れるから」と言う。
ちょっとまて、ぼくは2日目にもヘリでレスキューを受けているので1回じゃないのでそれでも大丈夫なのか?
そのことをスタッフに言うと
「それでも3回目までOKだから、まだおまえは走れる。
だから今日、ビバークに着いたらGPSを交換してもらえ」と言う。


納得できなかったが、とにかくその日のビバークでGPSを交換することにした。


なんとかビバークに着くと、早速GPSのスタッフを探したのだが、みつからない。
ウロウロしていると、一人のスタッフに声を掛けられた。
それはこのGPSはもう使えないと言ったあのスタッフだった。


GPSは交換できたのか?と聞かれたので、そうしたいのだがGPSスタッフが見つからないと言うと、一緒に探してくれた。
やっとみつけると、GPSスタッフは大テントとスタッフカーの間のわずかなスペースに隠れてワインを飲んでいた。
コラ!サボっているなよ。
そういえば、GPSスタッフはフランス人だもんな。
そのスタッフにGPSを渡すと
「お〜!、おまえ5555入れちゃったのね」と驚かれ、それならばと
新しいGPSと交換してくれた。


やれやれと思い大テントの中で他の日本人選手たちと食事をしていると
ジャッキー・イクスがやってきて、今日のステージで四輪で2台、二輪で5台が昨日のコースを100キロ以上も逆走したやつがいると言う。


ぼくが小さくなっていると、まわりがニヤニヤしながらぼくのことをこいつこいつ指すのでそれをみたジャッキーがぼくを指差しながら
「おまえか!、何のためにコマ地図がある。何のためにスタート直後にCPを設けたと思っている。」と怒られてしまった。
そんなこと言われても、ぼくはGPS通りに走っただけなのに・・・。


すっかりしょげかえって自分のテントに戻りマシンの整備をしていると
またジャッキーがやって来た。
え〜、また怒るの?とびびっていると、ぼくの肩をポンと叩き、
もう怒らないよと言って通り過ぎていった。


だけど今度はFIMのスタッフがやってきてGPSのログチェックをしながらコード5555を入れてしまうとイリトラックでの監視ができなくなりその状態で砂漠の中を走るのはものすごく危険なことなんだぞと
ひどいイタリア訛りの英語でまた怒られてしまった。
なんだよ、それってシステムのバグじゃないの?
第一だれだよ、コード5555がただのマスク解除コードだと言ったのは。
まあ、ちゃんと確認しなかった自分が悪いのだけど・・・。


まったく散々な一日だった。
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コード’5555’(その2)

(前回の続き)


コード‘5555’を入れることで表示されたGPSの方位に
従って走ると目の前に巨大な壁のような砂丘が見えてきた。
おいおい、まさかあれを登れというんじゃないよな。と思い
GPSを見ると矢印は「あっち行け!あっち行け!」と言わん
ばかりにその山を指していた。


あんな垂直に切り立ったのはさすがに無理だよ!
そうだよな、GPSは途中に山があるが谷があろうが関係なく指すからな。


どう考えてもその壁を登るのは無理なので、どこか迂回ルートは
ないかとその壁に沿って左に走ってみた。
するといきなり壁がなくなり広いピストに出た。
GPSを見ると矢印がビン!とそのピストと同じ方向を指した。


「あ!出た!」
やった、見事オンコースに復帰したようだ。
確かにその後はそのピストに同調するようにGPSの矢印が一致し
途中では主催者が立てたバリース(杭の目印)もあり、今度は間違いない
と思いやれやれと思いつつスピードアップした。
そして快調に走り続けたのだが、ひとつ疑問が出てきた。

さっきから誰にも会わないのだ。


誰かに追いつくわけでもなく、かといって誰も追いついてこない。
少なくとも四輪の早いマシンが追いついてきてもよさそうなのに
一台も来ない。
それとも迷っている間に全車が先に行ってしまったのだろうか?
いや、いくらなんでも最後尾のカミオンまで抜かれたとは思えない。
おかしいなぁ。でもGPSは間違いなくこのルートを示しているの
で間違っているはずがないのだが・・・・。

それとずっと気になっていたのが、’5555’を入れてからナビ画面は
表示されるのだが、そこに表示される通過ウェイクポイント名がSOS1、
SOS2になり目標到達距離が二千キロ以上も先を表示してる。
なんでSOSとつくんだ?だいたいこのとんでもない距離数は?


疑心難儀のまま走り続けると地平線の手間に一般トラックが横切っていくの
が見えた。
ということはあそこには舗装路が通っていることになる。
確かに今日のルートは途中で舗装路を跨ぐ設定になっていたので
「な〜んだ、よく分からんが、ちゃんと舗装路に出たじゃん。よし
あそこでロールマップとICOの距離を再設定しよう。」
それまでかなり不安度が増してきていたが、舗装路を見つけたことで
やっとほっとすることができた。


と、その時だった!
急に背後からヘリが飛んで来てぼくの前でホバーリングした。
なんだ?と思って停止し見上げると横のドアが開き、スタッフが
いま来た方向と逆を手で何度も指している。
いったい何が言いたいんだ?
さっぱり意味が分からずにいると、そのスタッフは今度は先の
舗装路を指差し、そこへ行け!と手で合図した。


フン!言われなくても行くさ!と舗装路まででると、またヘリが目の前
でホバーリングし今度はそこを動くな!みたいな合図を送ってきた。
何でだよ!と思ったが指示通り舗装路で停止した。
ふと周りを見渡すと明らかにチェックポイントがあってよさそうなのに
誰もいない。
あれ?変だな。と思っていると、ヘリが降下してきてなんとその舗装路を
ふさいでドーンと着陸した。


「お〜、アクション映画のシーンみたいだけど、道ふさいじゃっていいの?」
とあっけにとられているとスタッフが降りてきた。

顔を見ると二日目に熱中症になったときに運んでもらった時と同じスタッフ
だった。
むこうもぼくの顔を見るなり「お〜、おまえか!」というリアクションをしている。
そしてなにかを叫んでいるのだが、ヘリのエンジン音でよく聞き取れない。

しょうがないのでぼくの耳元まで顔を持ってきてやっと聞き取れたのだが
その言葉に我が耳を疑った。


「おまえが走っているのは昨日のコースの逆走だ!今日のコースじゃない!」
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スタッフは地図を出してきて、まず昨日のコースを見せ、コースを逆になぞり、今ここにいるとコースと舗装路が交差した地点を指さし、次にそこからどんどん指を北上させ約200キロはなれたポイントと指先し、今日のコースはこっちだ!と言っている!


嘘だろ?だってGPS通りに来ただけなのに!
そのことをスタッフに言うと、それは俺にもわからないが、とにかくこのまま
行ったら昨日のスタート地に戻ってしうから、ここからショートカットして今日のコースに復帰しろと言う。


訳がわからんが、とにかくコースを間違っているのは確かのようだ、とにかく早く本コースに復帰するしかない。
GPSはあらためて今日の入力コードを入れようとしても受付てくれず相変わらず昨日のコースを表示しているし、このままショートカットしないとガスも持たない。
とにかくマシンに跨ると飛ばしに飛ばし本コースの給油ポイント&チェックポイントを目指した。


どうにかチェックポイントにたどり着くとまずガス給油をした。
するとチームメイトのB場さんがやってきた。
話を聞くと、ここはとうの前に通過したのだが、ミスコースをしてしまい
また戻ってきてしまったそうだ。そう告げると慌しく走りだして行った。


ガスを入れ終わると、ロールマップとICOを調整し、ぼくも急いで
リスタートラインに移動しスタッフにチェックカードを渡した。

「あ、おまえCP不通過だから、ペナルティータイム加算な。」
と言われた。
今さらそんなペナルティ時間なんかどうでもよかったので
わかったといいチェックカードを受け取ると、スタッフが指でスタートのカウントダウンをはじめた。


ちょ、ちょっと待って!GPSがおかしくて今日のコードを入力しても受けつけてくれないからみてくれ!とあわてて言うと、そのスタッフはGPSのことはよく分からないからと別のスタッフを呼んできた。


来たスタッフは最初はぼくが今日のコードを忘れたのだと思ったらしく衛星電話で本部にコードを照会しはじまたので、コードは知っていると言うと、じゃあ入れ方が分からないのか?というので、そうじゃないコードが入らなくなったんだというと、どれどれとGPSをのぞきだした。

ところが表示されているコードを見たとたん顔色が急変した。
「あ!おまえ’5555’を入れたのか?」
そうだと答えると
「おまえが入れたのか!本当におまえ自身が入れたのか!」
と何度も執こく聞くので、そうだよ!自分で入れたんだよ!と答えると
その後にスタッフの口から出てきた言葉は衝撃的な内容だった・・・・・
(続く)

コード5555 (その1)

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またまた話しが前後するが、ファラオラリーの4日目にとんだ
事件を起こしてしまった。


ここで本題に入る前にGPS&イリトラックのシステムについて
説明をしておこう。



<GPS>
FIMの世界選手権は今年からGPSの全コース使用を禁止して
おり、レンタルされたGPSはコース上に設定されたGPSポイント
を中心に半径3キロ以内に入った時のみ作動するようになっている。
そのポイント座標はあらかじめGPSに入力されているのだが
それを事前に使用者が見ることはできず、毎日夜のグリーフィング
で明日のコースの4桁の入力コードが告知され、それをGPSに
インプットすることで使用することができる。


<イリトラック>
GPSと連動しており、参加車両がいまどこにいるかを主催者側
の監視PCに位置表示させるための装置。
これにより主催者は参加全車両の位置を把握でき、
またネット上でも公開しているので世界中の人が誰が
今どこを走っているかリアルタイムに見て取れるようになっている。



さて本題に入るが4日目にそのGPSのおかげでとんでもないことに
なってしまった。


この日はスタートしていきなりCAP(方位)走行だった。
スタート直後のCAPは150°。
ぼくはCAPリピータ(デジタルコンパス)で方位を確認し
まずは150°方向に走り出した。
すると数台の660ラリーがぼくの左方向に凄い勢いで走り去っていった。
「あれ、あっちなの?」
と悩んでいるとまた数台のマシンがその方角に走っていく。
ためしにそちらの方に走ってみると確かにそこにははっきりとピスト(轍)
がありいかにもここがオンコースに見えた。


ならばと思いそのピストを走ることにしたのだがCAPリピータは130°を
表示している。
「おかしいなあ、20°違うんだけどなあ」
疑問に思いスピードを落とすとまたぼくを抜いて走りさるマシンがいる。
「やっぱりみんなこっちに行くなぁ。じゃああっているのだろう。」
としばらく走り続けたが約15キロ地点であるはずのチェックポイントが
見あたらない。
この辺からやはりおかしいぞ、とてもオンコースだとは思えないと
思っていると先の砂丘の上で2台のマシンが止まっていた。


ぼくがそこに着くとスペイン人とイタリア人のライダーが
「おまえコースどこかわかるか?どうもここではないようだ。」
と聞いてきた。


なんだよ。やっぱり間違っていたのか。
さてどうするかなと悩んでいたら、イタリア人がたぶんこっちの方角に行けば
CP1にでられるから一緒に行こうと言い右方向を指差した。
確かにもともと20°左にずれていたしCP1はさらに右方向に移動した場所
にあるはずなので、そいつが言っていることにも一利がある。


おまえはどうするとスペイン人に聞くとそいつは「よく分からないから俺は戻ると言う。
するとイタリア人はじゃあお前だけ一緒に行こうと僕に言うので
そいつの後を追って走ることにした。
しばらく走ると大きなピストにでた。
どうやら本コースに出たようだ。
横を見るとイタリア人がほらみろ俺の言った通りだ。やったな!という感じ
でぼくに親指を立てガッツポーズを取ると全開走行で走り去っていった。
はいはいどうぞお先に、でも本当にこれか?
今一確証がないまま走っていると、さっきのイタリア人が凄い勢いで戻ってきて手を振って違う違うとやっている。
じゃあどこなんだよ?
しばらくそのイタリア人と右往左往したがもう訳が分からなくなってしまった。
こうなったら一度スタート地点近くまで戻ろうと思い、イタリア人に言うと
俺は戻らずルートを探すと言うのでそこで別れた。


しばらく戻るつもりで走ってみたがICOを見るとすでに100キロほど走っている
このままだとうまく戻れても給油ポイントまではガスが持ちそうもない。


そこで思いついたのがレース前に聞いていたGPSのマスク解除コードのことだ,これは本来全コースのナビ表示はされないGPSをこの解除コードを入れることで全コースのナビ表示がされるということだ、但しこのコードを使うとペナリティ時間が加算されるそうだが、こんなとこでウロウロしてタイムロスするくらいならペナルティ覚悟でさっさとオンコースに出たほうが良いはずだ。


そこでぼくはマスク解除コードと聞いていたコード’5555’を入力してみた。
するといままで表示されていなかったナビがばっちり表示された。
おお、じゃあ後はこいつの指示通りに走ればいいじゃんとGPSとにらめっこ
しながら走りだした。


だか、このことがまさかあんな事件になるとは、この時は夢にも思っていなかった
・・・・・(続く)

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